◯前回までのあらすじ
第二道のボスに返り討ちにされた
アホ毛シナリオ担当きくちは修行に励んだ。

“やったーっ、見たかーっ、これが俺の力だァーっ!”
ガッツポーズを作ってパッドから顔を上げたが、
そこには誰もいなかった。
“おかしいな、ついさっきまで
アホ毛の神さまがそこにいたのに……。”
まぁ、いいや。鬼の居ぬ間になんとやら。
ちょっとズルをして(いやズルじゃないけど)、
ボス戦用にアイテムを準備して
ちゃっちゃとクリアしてやろう。

ショップ画面でウェポンを選択だ。
〈ダイナシザー〉と〈アホスラッガー〉を
ひとつづつセットしたぞ。
それぞれ敵がドロップする〈カタナ・ソード〉の
2倍と4倍の威力を持っているのだ。

うりゃーっ、とりゃーっ! そりゃーっ!
ごらんのようにノーダメージでの快進撃だ。
ちょっと本気を出せばこんなものだ。

強敵「あほげ・ぐりーん」も…
〈ダイナシザー〉! そして……

〈アホスラッガー〉だっ!
ごらんのように、有料アイテムさえあれば、
誰でもカンタンにクリアできるのだ!
いや、さすがにちょっと味気ないか。
できれば、プレイヤーのみなさんには
アイテム頼りでなく、知恵と勇気で
アホ毛道を極めていただきたい。
“ん、なんだこの紙切れは。
要らないファックスの裏側に、
何か文字が書いてあるぞ。”

「神は死んだ。
仏に逢うては仏を殺し、
祖にに逢うては祖を殺せ」
なんだろう、この謎めいた文言……。
これはアホ毛の神が残したメッセージ?
(つづく)